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2−06. 13thシングル「誰かの願いが叶うころ」
2004年4月21日(水)発売になった13thシングル「誰かの願いが叶うころ」は、
初動枚数が15万0020枚(2004年5月3日付集計分)、累計で約36万5000枚を、今までに売り上げています。
(山ちゃんランド・宇多田ヒカルシングルの頁参照)
こちらが数値表、
こちらが実数軸グラフ、
こちらが対数軸グラフです。
これまた、2週目が1万枚ほどズレてしまっている以外は、
概ねi_理論曲線とよく一致した実売曲線を描いています。
DVD発売集計週の8/9以降に売上が上がるのは、シングル・コレクションのときと同じ現象ですね。
後半に行くほどズレが大きくなっていますけれども、許容範囲ではないかと思われます。
さて、ここまではずっとCD作品の売上に関する話題でしたが、では、DVDはどうなのでしょうか?
ということで、お次はDVDシングル「誰かの願いがかなうころ」&DVD「ヒカルの5」です。どうぞお進みください。
※ この頁、これ以降は付録です。飛ばしてもらって構いません。
≫≫ 考察:減衰係数μの値は、どうやって決まっているか?
今回の考察対象もまた、減衰係数μの値です。
ここまでのシングルのμの値は、それぞれ、
10thシングル「光」がμ=0.051、
11thシングル「SAKURAドロップス/Letters」がμ=0.076、
12thシングル「COLORS」がμ=0.051、
、、、でした。「光」と「COLORS」は(最初は)シングル・オンリー扱いだったからか、
「SAKURAドロップス/Letters」よりも小さな値(=穏やかな売上枚数減)になっている、
というのがこれまでの考察でしたね。
さて、この13thシングル「誰かの願いが叶うころ」の減衰係数μの値はというと、
μ=0.059、つまり今までの値のちょうど中間になっているのです。
本来の理屈ならば、このシングルは、アルバム収録予定がないため、
「光」&「COLORS」同様、μ=0.050くらいになりそうなものですが、
実際はそれより幾らか少し急激な売上減になっているわけです。
とはいっても、「SAKURAドロップス/Letters」ほどの急峻でもありません。
これは、どう捉えればいいのでしょうか。
思うにそれは、このシングルが「コアなファン」にしかアピールしなかった為と思われます。
「コアなファン」は、その大方が「アルバム収録がすぐあるか否かに拘らず購入する」層です。
初動枚数は、純粋に楽曲(及び、同じアーティストが出したその前の楽曲)の評価で決まります。
「SAKURAドロップス/Letters」の購買層は、
『浮動層の中での「アルバム収録がすぐあるか否かに拘らず購入する」層』を大きく取り込んだ。
しかし、「誰かの願いが叶うころ」では、それがかなわなかった。
最終的に、購買層の多くが「コアなファン」に限定された、それはつまり、
同作品の購買層のかなりの割合が「アルバム収録がすぐあるか否かに拘らず購入する層」で
占められ、μの値を大きくすることに貢献したのではないか、と考えられるのです。
一方で、この作品が収録されるアルバムがすぐ発売される見込みは発売時点ではなかった、ので、
μの値が≪「光」&「COLORS」≫と「SAKURAドロップス/Letters」の丁度中間くらいに
落ち着いたのではないでしょうか。
・・・今行った考察、実は様々な詳細な考察を省いて書かれています。
なので、今の段落を読まれて「なにそれよくわかんない」と思われて当然です。
その詳細を書き下すのは、結構大変ですし、そのわりに、僕自身がそれによって
確たる結論が導けているわけでもないので読んでもらっても骨折り損、という感が拭えない為、
省かせて頂きました。ご了承ください。
ちょっと尻切れなトンボ感がありますが(汗)、
データの少ない中これ以上話を深めても水掛け論になりかねないので、ここらへんで切り上げて
次に移りたいと思います。
8/9付集計分でシングル・コレクションの売上にも「誰かの願いが叶うころ」の売上にも
好影響を及ぼした2枚の作品、DVDシングル「誰かの願いがかなうころ」&DVD「ヒカルの5」です。
※ このページに掲載されたリンク先一覧
※
※ ・ 山ちゃんランド・宇多田ヒカルシングルの頁
※ ・ 13thシングル「誰かの願いが叶うころ」売上推移&i_理論値の表
※ ・ 13thシングル「誰かの願いが叶うころ」売上推移&i_理論曲線の実数軸グラフ
※ ・ 13thシングル「誰かの願いが叶うころ」売上推移&i_理論曲線の対数軸グラフ
※
※ ・ すべてのデータをまとめたエクセル・ファイルはこちらです。
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