JAPANESE

INTERVIEW 6月号(洋雑誌)

洋雑誌INTERVIEW誌掲載のUtaDAインタビューの翻訳です。
原文はこちら。PDFファイルになります。

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でも、リーダーがないからといってエラーを起こすようなことはないので、安心して↑リンクをクリックしてみてくださいな。(*^_^*)
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さて、本文中前半3分の2は散々既出の内容ですので(笑)、お忙しい方は後半3分の1ところで、以降をお読みになれば十分かと存じます。

投稿者 i_ 投稿日 05/05/26(木)  09:55
UTADA―――彼女はニューヨークと東京の間を往復しながら育った――そして今彼女は、アメリカで静かに大学で女学生をしながらも、日本ではマルチプラチナムなポップ・プリンセスなのである。
(訳者註:ご存知のように今はコロンビア大学は休学中です。たぶん、アメリカの大学は何年でも休学期間を延ばせるんじゃないかな? 知らないので推測ですけど。)


ニック・ローズ(以下NR):ニューヨークと東京の両方で育ったんだ? 二つともすごく国際的な街だよね。文化という点では、お互いにそんなに違いがあるってわけでもなさそうだ。そこのところはどうだった?


UtaDA(以下U):子供の頃はそんなに二つの文化の間の違いに影響されるってことはなかったかな。どっちの街でもなんとなくアウトサイダーっぽくってさ、いつのまにか両方に対して「第三者の視点」みたいなものを持っちゃってた。大きく違うのは、東京って街にはとても統一感があるってこと。人と人の間にギャップがあんまりないのね、貧富の差っていう意味で。彼らは皆生活していくのに十分なお金を持っていて、欲しいものは大抵買うことが出来てるようにみえる。


NR:アナタはもう完全なバイリンガルなんだよね?


U:うん。実はね、両親ともミュージシャンなの。私のママは有名な日本の演歌歌手で、お父さんはプロデューサだった。それで、私は12歳の頃最初のアルバムを作ったんだけど、全編英語詩だったよ。残念ながら、レコード会社のありとあらゆる都合の所為であんまり出回らなかったんだけどね。でも、東京じゃみんなバイリンガルになろうとしてるんだよ。英語はどの中学校でも必ずやんなきゃいけないし。なのに日本人って外国人に対してシャイになっちゃうの。子供のときにはバイリンガルでいられたわけじゃなかったんだ。2,3ヶ月で引っ越すそのたんびに片方のコトバがわからなくなっちゃう、みたいな。


NR:アナタのデビューアルバム「FIRST LOVE」(1998)は日本で1200万枚なんていうとんでもない数字をたたき出したそうで―― これは一人の日本人アーティストによるものとしては今までで最も大きな枚数なんだってね。(訳註:実際はご存知のように1999年3月10日発売のアルバム。1stシングル「Automatic/time will tell」が1998年12月9日発売。そして、日本国内だけで1200万枚という数字は、たぶん、ちょっと多過ぎる。CDの本当の実売枚数なんて、誰も把握してないけどね。) その記録によって、どんな感覚に触れられたと自分で思う?


U:いろんなこと全部がシュールだったかな。(笑) まずひとつ、そのときの日本のどこを捜したって、私みたいな人間は居なかったっていうこと。ニューヨーク生まれのバイリンガル、ってのも大きなことだった。たくさんの英単語を日本語詩の中に混ぜ込んだり、予想もつかないやり方で日本語をいじくりまわしたり―― 普通の音節の切り方を完全に無視して単語をど真ん中でちょん切っちゃったりとか、そういったことなんだけど。


NR:そして、初めての英語詩アルバム「エキソドス」【アイランド・デフジャム】を去年に出したわけだ。日本のみんなの反応はどうだった?


U:今は、ちょっとだけ状況が変わってきたみたい。何年も、宇多田ヒカルっていう存在は作詞作曲もこなしちゃう教養豊かな(笑)、まじめな女の子っていうイメージだったんだけど、英語で歌うときには、下品にならずにセクシーに歌えたりもするじゃない? 英語っていう言語は、センス・オブ・ユーモアや物事に対する遊び心を許容する余裕があるのよね。日本でこんなにたくさんの人がレコードを買ってくれるだなんて期待してなかったんだけど、実際はとってもうまくいったわ。きっと、私が自分で音楽のプログラミングもしてるから、私のしたこともしたがってたこともよくわかってくれてて、そぃでそこに私の「音楽」があることをみんなが気付いてくれたんじゃないかな・・・・・・たとえ歌詩の意味がわからなくってもね。


NR:「エキソドス」では何人かのすごい人たちとやってるわけだけど。ティンバランドとかね。アメリカのアーバンな(都会的な)音楽には、随分と入れ込んでるの?


U:不思議だよね〜。私の音楽のテイストって、創り終わってみてそこで、結局ポップなんだってことがわかるんだけど・・・。でも、ちょっとした理由があって、そういうアーバンなタイプのプロデューサたちとコネクション(関係)があったってことなの。とっても興味を惹くミクスチャーになってると思うわ。「ラッシュ・アワー2」(2001)のサウンドトラックでは、ファレル・ウィリアムズとも仕事したし、同じくジミー・ジャム&テリールイスの二人とも、2,3度仕事してるの


NR:ところで、アメリカでツアーをしてやろう、っていうプランが進行中なんだって?


U:そうなの! ホントこれってチャレンジなんだけど、今、とっても楽しんでるわ。まずはヨーロッパで「エキソドス」をプロモートしてまわろうと思ってるの。それからどうなるか様子見ね。日本にいるミュージシャン友達って、とにかくみんな私のしようとしてることの助けになってくれたわ。でも、こと歌詩に関しては、私自身が翻訳に関与する時間を多く割けるのが嬉しい。そんな作業に携われるアーティストなんて、そう滅多にいないもんね。(笑) もっと他の言語にも挑戦してみたいな。フランス語とか中国語とかね。香港には行ったことがあるんだけど、中国本土にはまだ行ったことがないから、直接行って今そこで起こってるあらゆることを追求してみたいんだ。エキゾチック(異国情趣のある)で古風な伝統主義がある一方で、こっちを裏返すと機械仕掛けの科学技術もある・・・そこらへんがアジアのカルチャーの興味深い点のひとつだと思うの。次の50年でこの状況がどう変化していくのか、とっても興味があるわ。つまりそれって、日本人自身ですら、日本がどういう国なのかっていうのを正確には理解していないっていう意味なのかもね。なんか、ちょっと怖くもなるんだけど、やっぱり刺激的なことだと思うんだよね〜。


ニック・ローズはデュラン・デュランの創設メンバーです。


これ以上INTERVIEWを見逃すな! 今すぐオンラインで署名してくれ!
訳者後記:

発売前の雑誌のPDFファイルをインターセプトして翻訳文を載せてしまうという掟破りのこの展開、果たして大丈夫なんでしょうか?(爆) とまれ、訳しました。(^∇^ゞ 

★ さて、内容についてですが、こういったインタビューを幾つか訳してきた私、そろそろHikkiの代わりにインタビューを受けてあげようかな、という気になってきました。
(その間彼女が休めるからね) 質問もそれに対する回答も、ちょっと暗記し始めてるきてるので。(笑) とはいえ、英語で問答する能力が僕にはないので、実際にはムリなんですけどね。 訳してる途中「うわー、(訳者の)やる気のなさが翻訳に浮き彫りにされてるー(汗)」
と思っちゃったんですが、そのまんまにしておきました。直す気が起こらなかった。(爆) ヒカ語調が全体的に抑え気味なのも、僕の中で彼女の発言がなかなか活き活きとしてくれなかったから。随分と気分屋な翻訳者ですいません。(汗) ★ それでも、そんな中「東京はNYにくらべて、人々の貧富の差が少ないように思う」の部分は初出な発言でしょうかね。ちょっとこれだけではこの発言の出た流れがわからないのがもどかしい。いずれにせよこのインタビュー、全体的に問答の流れが途切れ途切れ気味なので、もっと長かったインタビューを短く端折ってあるのかもしれません。そこは編集者の方の匙加減次第ですわね。★ で、最後の「ヨーロッパをプロモーションでまわってから様子を見ようと思っている」というのは、一応新情報でしょうか。賢明。★ 「こと歌詩に関しては、私自身が翻訳に関与する時間を多く割けるのが嬉しい。」という文、元は「I'm glad that I spent a lot of time participating in the translations myself,」なんですが、直訳ですね、ちょっと意図がわかりません。「エキソドス」の日本語訳はHikkiがしたわけじゃないし。解釈の一つとしては「インタビューで歌詩の話題になることが多く、それに対してたくさん自分の口から説明ができるから(嬉しい)」なんてのもアリかな。自分の独壇場で「誰にも邪魔させないわよ!(笑)」と意気込んでいるのかも。(笑) わかんないっすでもやっぱ。★ さて、闇姫様は英語と日本語以外にも中国語とフランス語にも興味を示され始めたようです。彼女がその気になれば10ヶ国語くらい覚えてしまいそうですけど。(笑) 各国でコンサートを実施するのであれば、色々な言語を覚えるのは仕事上も有益でしょうね。今後は、音楽にとって南米市場が大票田になる可能性があるので、ラテン系の言語も是非習得をオススメしたい。(笑) 人口比であれば、圧倒的に中国語ですが、ひとくちに中国語といっても北京語/上海語/広東語/台湾語etc.といろいろとあるそうなので、気をつけてくださいね♪<伝言?(笑) ★ インタビューの最後を「even for Japanese people.」と自己言及で終わらせるところなんぞ、らしさが出てるようでとても嬉しいです。・・・・・・ウソです、別にらしいってわけじゃないです、僕が自己言及文が大好きなだけです。僕が彼女のことを大好きなだけなんです。(恥) 失礼致しました。m(_ _)m ★ さて、字数がきたので今回はこの辺で。

例によって誤訳指摘他訳提案大歓迎でございます。m(_ _)m


 以上、朝ごはんを早く食べ過ぎて早くも空腹に苛まれて不機嫌の絶頂にあるi_がお届けしました。(苦爆) こりゃなんか食べてこなくちゃマズイな・・・。(≡、≡